5:(200106)
少聞多想/5:これと似た話を聞いたことがあるぞ。
- ある日、妻が「健康ランドに行きたい」と言う。少しの疲れなら疲労回復にいいからと喜び勇んで行くところなのだが、行く元気もない。そうしているうちに「足が痛い」とか「肩が凝る」とか言い出した。「オイオイ、俺だって疲れているよ。寝かせてくれ」と思いながらも健康ランドに行くことになった。ぶつぶつ言いながらも、サウナに入れば疲れは取れるし、風呂だって気持ちがいい。風呂上りに、肩凝りでも取れれば、とマッサージを受けることになった。妻は芝居見物して待つことに。
- このマッサージがひどく痛い。終った後、芝居の和室へ。芝居を見ているうちに気持ちが悪くなり、仮眠室へ。しばらく休んで和室戻ると妻の機嫌はすこぶる悪い。私を建物中探したのだと言う。仮眠室は毛布をかぶっていて、誰か分からない。険悪な空気の中自宅へ帰った。
- 夜、妻はすすり泣いていた。妻は貧血がひどく、風呂に入らないでシャワーを浴びたのだと言う。少しでも疲れが取れればと「足が痛い」と嘘を言って、私を健康ランドに誘ったのだ。
- あれ? これと似た話は聞いたことがあるぞ。O・ヘンリーの「賢者の贈り物」。二人は手を取り合ってオイオイと泣いたのでありました。オシマイ。(堀)

