18:(200207)
少聞多想/18:以外な「火垂るの墓」の感想
- 今を時めくスタジオジブリの作品に「火垂るの墓」というのがある。野坂昭如さんの直木賞作品を高畑勲さんが脚本・監督した作品で、第1回モスクワ児童青少年国際映画グランプリ、国際児童青年映画センター賞など多数の賞を獲得した名作。ビデオが発売された頃に何度も見た涙、涙の連続の反戦映画だ。
- ところが最近、「他人のうちに来てあれは駄目じゃん」とか「自らの無能さの報いで自分が最も愛する者が受けて死ぬんだ」という感想があることを知った。監督の狙いもそれに近いもので、公開時のパンフレットには「コミュニケーションが苦手な現代によくいるタイプの少年が戦争中にどうなるのか」というような事が書いてあったらしい。
- そうだったのか・・・、本当にそうなのだろうかと思い、さっそくDVDを購入して見直した。今度は涙は出なかった。やはり、悲劇の原因は主人公の少年である清太にあった。幼い妹の節子が栄養失調になったのは西宮の親戚の家を出たことにあるのだけれど、結末を知る者からすれば、それは清太の周りの情勢を観察もしない無計画な行動にある、と言うことも出来る。
- 私が勝手に想像するに、戦時中の悲劇を招く設定として、「未熟な少年」の性格が必要だったのかなとも思う。それにしても、観る人によって感想は異なるものだ。(堀)

