23:(200212)
少聞多想/23:感覚を伝えるのは難しい
- 子供の頃に「今見ている赤い色は、自分以外の人も同じ赤い色に見えているのだろうか」と思ったことがあります。たとえば、「赤」を二人で同時に見たとき、感じている色が違っても、「その色は赤である」というのですから、感じている色の違いには永久に気づかないはずです。
- 色・味・臭・音などは共通の物質があって、「赤い、甘い、生臭い」など、感じたことは伝えられますからいいけれども、人体の内部から生まれる感覚を正確に伝えるのは大変です。それと言うのも、以前、手足が痺れたり、気持ちが悪くなったりしたとき、内科・耳鼻科などで症状を説明するのにとても苦労をしたからです。
- 「ムズムズ」、「ゾクゾク」と擬音語を使ってみても、実際に音がする訳ではないですから正確には伝わりません。「鍋をかぶったような」という表現もあるようですが、その表現が今ある自分の感覚を言うかどうかは全く自信がないのです。「だるい」という表現も風邪のときなどに使い、辞書には「疲れたような、おっくうな感じ」とはありますが、この感覚を「だるい」と表現していいのだろうかとさえ思ったのです。
- 結局は自立神経の失調ということなり、その治療も最近始めた鍼灸療法のおかげで良くなりつつありますが、感覚を伝えるのは難しいと思ったのでした。(堀)

