36:(200401)
少聞多想/36:こんな寒い真冬に何なのですが。
- こんな寒い真冬に何なのですが、「涼しさ」というのは俳句の夏の季語なのだそうです。先日、朝日新聞に「折々のうた」を連載していた大岡信さんの「日本語つむぎ」という本をパラパラとめくっていたら、そんな事が書いてあり、面白そうなのでちょっと読み進めました。
- 「涼しさや鐘をはなるるかねの声」蕪村。蒸し暑い日に感じる「涼しさ」、それは夏の夕暮れなのでしょう。そして、ゴーン鐘の音が聞こえてくる。しかし、「鐘を離れていく鐘の声」というのがちょっと分かりません。大岡さんは「誰かが鐘を撞いた。鐘の音がその瞬間に発生した。発生した音は当然音波となってずうっと離れていきます。それを克明に彼は見ています」と説明しています。そして、この部分を「ちょっと普通の人には思いつかない大変な能力」と言っています。
- あぁ、こんなに丁寧に説明されても分かりません。私にとって、音は聞こえるもので、光との速度の違いで・・・。あっ! ここまで書いてようやく気がつきました。蕪村は先に鐘を撞くのを見ました。そして、ちょっとして音が聞こえたのです。だから、大岡さんは「彼は見ている」と言ったのです。
- 蕪村も大岡さんも、高尚すぎて理解出来ないと書こうと思ったら、こんなことに。理解出来ないのは理解しようとしないから?(堀)

