56:(200509)
少聞多想/56:母は誰に投票したのだろうか
- 8月8日、社員旅行宿泊先の箱根から会社に戻り、郵政民営化法案が議決される参議院の国会中継を見た。賛成の演説、反対の演説、採決になるとあっさり否決されてしまった。で、衆議院が解散した。
- テレビでは「刺客」とか「くノ一」とか面白おかしくやっているけれども、問題点がはっきり分からない。「郵政民営化には賛成だが法案には反対」と言う人もいたが、具体的には分からない。ただ、国鉄・電電公社民営化の経験からぼんやり見えてくることは、利益の確保できる地域は益々便利になり、採算の取れない地域は切り捨てられる可能性が高いということだ。
- 8月22日、TV東京のナツメロ番組で「小島通いの郵便船」という歌が流れた。瀬戸内海の小島へ郵便を配達する様子を歌ったもので、郵便配達が歩きながら各戸郵便を配る映像は心が温まった。中国・湖南省西部の山奥で徒歩で郵便配達の仕事を続けてきた男を描いた「山の郵便配達」という名作映画もある。
- 私の老いた母の住む山村は、農協は統合されてなくなり、銀行やコンビニのある町までは10キロも、20キロもある。若い者は車で便利に出かけるからかまわない。しかし、もし、郵便局がなくなってしまうと年金を受け取るのにも苦労することになる。母は誰を信じて、誰に投票したのだろうか。(堀)

