87:(200804)
少聞多想/87:映画「明日(あした)への遺言」を観ました。
- シネプレックス幕張で「明日への遺言」を観ました。監督は「雨あがる」「阿弥陀堂だより」「博士の愛した数式」の小泉堯史監督。太平洋戦争後、藤田まことさん演ずる岡田資(たすく)中将は撃墜した空爆機から脱出した米軍兵士、通信兵を処刑するよう命じたことから責任を問われ、B級戦犯として裁かれることになります。岡田は「じゅうたん爆撃は非戦闘員を攻撃目標としており、その戦争犯罪に対する処刑である」と主張し、同じ戦犯の部下を励まし続けるという映画です。
- 映画は緊張した法廷シーンが続きます。家族はアメリカ人が本気で弁護するだろうかと心配しますが、部下を守ろうと全責任を負って法廷闘争をする岡田の姿に、少しずつ検察官、裁判官の心までが動かされていきます。法廷が休憩の時間に、岡田はフェザーストン主任弁護人に妻、息子、娘、その夫を紹介します。法廷ですから無言の会釈をし、フェザーストンは生まれたばかりの孫を抱きかかえます。死刑と直面している緊張と穏やかなシーンの対比、これがこの映画の見せ場です。
- 「いくら美しくても花は芝居をしません」と言った監督がいたそうですが、映画は登場人物の心を映すもの。いくらストーリーが奇抜でアクションが派手でも、人の心が映った映画にはかなわないと思うのです。(堀)

